9月5日に山清水汲みに行ったが、それから3ヶ月が経とうとしている。時期は遅れ気味の秋雨前線が続き山清水を汲みに行くので、テレビの週間天気予報を見て何時に行くか一番神経を使う。今年の秋雨も意外にも11月というのに梅雨のよう降り方で日照不足気味だ。天気が悪く山清水が切れてしまっても水汲みに行けず、スーパーで買ってき買い置きの飲み水を1ケース使う。天気予報を見て今日しかないと思い、昨夕に準備を整えておいたので8時半過ぎに出発となった。★国道はそれなりに混雑していたが、上尾の高崎線高架橋に来れば、右前方に雪富士が望めいうことなし。順調に荒川を越える開閉橋を渡り川島町へつながる川堤に入る。ここから左前方に雪化粧の遠浅間が望めていうことなし。 ★とにかく川島町農協販売所を横目に嵐山へと車を進める。10時過ぎに嵐山農協に私が山で食べる弁当と、今夜の夕食となる人気の卵寿司をはじめ惣菜と野菜を買う。野菜はスーパーで買った方が安いものもある。だからそんなに沢山買うこともなく3千円ほどでに抑えて山清水汲み場へと急ぐ。ところが小川町市内は道路工事でノロノロ渋滞のため通り抜けるのに時間がかかった。秋の里山も紅葉して太陽に映えて美しい。思わず車を止めて写真を撮る。山里も人影を見ず、秋暮れて寂しさが漂う。しかし、山畑の柿花火は見事なリ。落ち葉降る林道の路肩には落ち葉が吹っている。水汲み場に着けば、誰もいないのにはびっくり。こんなに天気が良いのに、どうしたことかと何時もの水汲み場で一人汲みだす。やがて水汲み場に二人のご婦人が来たが、汲む量も少なく先に帰っていくとまた、元の静寂に戻る。188リットル汲むのに1時間で済んだ。汲み終われば一仕事したという実感が込み上げてくる。今日は笠山に登ることにして九重峠に向かう。 ★今日は天気も良いので山で仕事をしている人もいるらしくチェンソーの音が聞こえてくる。峠からの眺めは素晴らしい。車を止めてザックに必要なものを詰め込んで亡き友の形見の杖を友に出発する。林道も山道も草の枯れも進み花も見当たらず。ただ枯れ薄の白き穂が風に靡いているのみ。林道から山路に取りつくと、この前まで鬱蒼とした木立中も落ち葉して空が広がって明るい。稜線に近づけば弱い北風が頬を撫ぜ心地よい。何時ものガレ場を登り切れば笠山の西峰にでる。ここで一人のハイカーが休んでいたので、私のカメラで私の写真をお願いすると気持ちよく撮ってくれた。この前、笠山でお願いしたら断られ人間不信を感じたが、今日は話を交わす程で気持ちよかった。山ではこうじゃあなくてはいけない。 ★笠山神社を目指して東峰に落葉道を踏んでいく。神社には静寂に包まれていた。お参りしてから、何時ものように日当たりのよい南斜面に下って、堂平山を眺めながら昼食とする。とにかく山に来れば何を食べても美味しい。これも嵐山農協販売所で買ってきたものである。食べていると私と同じように単独のご老人が私のいる斜面で昼食を食べだしたので声を掛けると堂平山から来たとか。小春日和なので剣ヶ峰の先にあるパラグライダーゲレンデからパラグライダーが沢山飛び立っているとか。帰りは、少し吹いてくる涼風に眠気を誘われてしまう。ガレ場もゆっくりゆっくりと下りてほっとし、亡き友と会話する思いで山を振り返る。みんな遠く去った友との想い出が走馬灯のように蘇ってくる。今日も一人で山を味わえたことに感謝せずにはいられない。(郷土の会 岡村7)
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