毎月一度は小川町笠山に山清水を汲みに来ている。前回は10月28日で妻と一緒に汲みに来ている。11月に予定していたが、12月に延ばしたものの私も風邪を引いてなかなか水汲みに行けなかった。今朝6時にウォーキングに出かけたら雲一つない空を見て水汲みに行かなくてはと思い、ウォーキングを途中で切り上げて帰ってきた。病み上がりだから延期したらという妻と喧嘩までして、一人で行くことにして車を走らせた。 ★上尾橋から雪富士が真正面に見えて大感激。荒川の開閉橋からは富士山、浅間山まで見えて感動の連続。川堤から川島町に入れば、刈田の脇を流れる小さな水路には何時ものように老人が糸を垂れている光景が見られ田園の長閑さを感じさせてくれる。田園地帯の広がる東松山に入れば、奥武蔵の山々も近づき所々雪が貼りついているのが望める。嵐山町の農協販売所に着け場、広い駐車場は満車状態。妻から頼まれた総菜や弁当を買って、一路小川町を横切り、笠山中腹の水くみ場を目指す。 ★小川町を抜けて槻川沿いに進むと、いつものように近くの爺婆が集まって日向ぽっこしながらおしゃべりを楽しんでいる。里はどこもかしこも静かで老人の姿しか目にしない風景だが、来る度に我々が癒されてしまうのが常である。林道を上り詰めていくと山側に集落と畑があるとは言え、人影はなく静寂極まり寂しさを漂わせている。路肩には落葉が吹き溜まっていることからしても結構風が吹いたのであろう。天気予報では3日前にこちらの山間も雪が降ったと言っていたが、上り行く東の斜面の林道には雪は見られない。水汲み場まで行き交う車も無かったので水汲み場は空いていると直感した。 ★案の定、水汲み場は1組が汲んでいるだけで、我々が汲む場所は空いていたので直に汲み始めた。とはいっても一人で180リットルを汲むのには時間がかかる。山清水は意外と温かく、手が濡れてもそれほどの寒さは感じない。私が汲み終わるまで1時間かかったが、その間に新しく汲みに着た人は3組となって順番を待っていた。汲み終わってから写真を撮り、早々にそこを離れ笠山峠へと車を走らせた。峠について驚いたのは、峠から西側の林道は雪がへばり付いており、通行できない状態だ。そこで峠に車を置いて笠山に登り、来た道を戻ることにした。峠には杉材の切り出しが行われており、丸太の集積場に丸太が高く積まれている。その脇の駐車場に車を止めて笠山に向かう。 ★山陰の林道は10cm〜20cmほど雪があり、凍りついている。滑らないように柔らかな雪面を踏み登山口に着く。ここから笠山西峰までは一気の登りであるが日当たりの部分には雪はないものの、頂上近くにはうっすらと積もっている。誰もいない快晴の山頂で休んでいると、若者が二人東峰からやってきた。話をすると、國學院大學2年制で一人はお父さんがわが故郷山梨県の身延町出身で、現在、北本市に住んでいるという。箱根駅伝や故郷の話で意気投合し30分以上も話してしまった。最後は若者が写真を撮らせて言うので一緒に撮ってから別れた。私も笠山神社のある東峰に登り、そこから見る堂平山のパラグライダーゲレンデは雪がべっとり貼りつきスキー場のように見えた。日射しを浴びながら食べる弁当はうまかった。その間に大石さんと登った山々のことが蘇ってくる。私も彼に話しかけるように独り言に明けた。振り返ることの山行が多くなったが、大石さんがいてこそ南アルプス一周縦走が果たせたことに感謝あるのみ。
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