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 八甲田山の酸ヶ湯温泉をベースにして春スキーを楽しむために、昭和39年3月18日、萱の茶屋からスキーシールをつけて田茂萢岳(1324m)に登り酸ヶ湯温泉へ滑り下ったのが、東北地方の山に登った最初の第一歩である。それ以来、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県等東北六県の山々には山スキーで登頂を果たしてきた。雪のない季節に登ったのは、岩手山、飯豊連峰、朝日連峰のみである。それほど東北の山は、山スキー愛好者にとっては魅力のある山々が多いということである。特に私は鳥海山が好きで、職場の仲間と一緒にかれこれ12回は山スキーで訪れている。山スキーで訪れた山々を中心に紹介します。


祓川ヒュッテから鳥海山を望む

 

青森県

 

●八甲田山

 


赤線がスキー登山した山々です
赤倉岳 井戸岳 大岳

田茂萢岳コース
高田大岳
高田大岳・ 

★八甲田山1(田茂萢岳)

 

    昭和39.3.18〜21

★深雪やラッセル辛き樹氷林

★樹氷林鼻毛も凍る山路かな

★吹雪中隊列組んでスキーツアー

★指導標霞む吹雪の日となりぬ

★山頂や樹氷数多の御伽の国

★雪化粧して春を待つ八甲田山

★冬の宿心身癒す湯治客

★冬の湯や民謡競う湯治客

★遠く来て登山を阻む吹雪かな

★雪深しスキーテクニック歯がたたず


酸ヶ湯温泉裏の湯坂ゲレンデ・リフトなし
 

 


 

★八甲田山2田茂萢岳・大岳・井戸岳・赤倉岳・硫黄岳)

 

    昭和41.4.27〜30

★春来たりスキーヤー賑わう酸ヶ湯かな

★霧氷林楽しく抜けるスキーツアー

★スキーツアー着実に追う道しるべ

★雪解けの進みたる木の根元かな

★大岳も雪解け進みスキーを脱ぐ

★北面の雪面滑る直滑降

★春スキー滑りも重き腐り雪

★覆面や日焼防止のスキー仲間

★酸ヶ湯にて心身癒すアフタースキー

★雪解けの奥入瀬魅せる小滝かな

雪の少ない大岳を望む
岩木山がバックに望めます  
都庁の仲間達

 


★八甲田山3田茂萢岳・大岳・井戸岳・赤倉岳・硫黄岳・石倉岳・高田大岳

 

    昭和42.4.22〜26

★新雪に喘ぎ喘ぎのスキー登山

★遠く来て我魅せられし樹氷かな

★鼻歌で滑りぬけたる樹氷林

★樹氷林まるで御伽の国なりし

★雪晴れや登山日和の八甲田山

★雪面に我がシュプール残しけり

★雪晴れや蝦夷地も見せる八甲田山

★バリバリと雪面削るスキーの音

★直滑降ブレーキもきかぬ春の山

★山に来て体温奪う春の風


美しき樹氷群

田茂萢岳
高田大岳山頂 港区スキークラブの仲間達



高田大岳

硫黄岳




 

★八甲田山4大岳)

 

    昭和44.3.19〜24

★バス通い山湯賑わう弥生かな

★山湯へと雪山越えは去年のこと

★山荒れて三日続きの雪見酒

★湯上りや外は吹雪の八甲田山

★湯治客お喋り弾むコタツかな

★雪の宿方言交わす湯治客

★雪晴れの大岳目指すスキーラッセル

★八甲田の言葉いらずの樹氷林

★重雪にスキー滑降もままならず

★雪山も半日晴れて荒れにけり

地獄沼周辺の風景
都庁の仲間と大岳山頂にて

 


★八甲田山5(田茂萢岳)

 

    昭和48.3.18〜21

★八甲田山白く染めたる弥生かな

★吹雪にて出るに出られぬスキーツアー

★深雪を蹴散らす如きプロスキーヤー

深雪に挑戦の我七転び

★リフトなきスキーゲレンデの酸ヶ湯かな

★スキー仲間夜は楽しき宴かな

★深夜まで尽きることなきスキー談義

★雪山へ苦労なく着くロープウェイ

★樹氷林見るからに雪太りかな

★雪ダルマ背に思い出の写真撮る

八甲田山ロープウェイ

  八甲田ロープウェーは十和田・八幡平国立公園の北部に位置し、青森市から車で奥入瀬渓流・十和田湖方面に向かい、40分ほどでロープウェー山麓駅に到着する。ロープウェーは昭和43年10月に開業し、田茂萢岳山頂駅まで10分。冬から春にかけては雄大な山岳スキーゲレンデとなる。昭和43年に訪れた時は吹雪が3日間も続きロープウェイを訪れる時間がなかった。今回は、天候に恵まれずスキー登山をせずにロープウェイを使ってのスキーと酸ヶ湯温泉の裏の湯坂を中心にスキーを楽しんだ。




岩木山

 


 

★岩木山

    

   昭和47.3.27

★名山を見せ桜咲く弘前城

★春を待つ林檎畑の広さかな

★山の湯の湯煙上がる道側溝

★乗る人僅か田舎のスキーリフト

★名山へスキー担いで歩みだす

★雪踏めど沈まぬほどに凍りをり

★気の抜けぬ雪崩に脅え山に立つ

★アイゼンに助けられたる雪嶺かな

★大斜面滑るスキーヤー赤いシャツ

★ダウンヒル4キロ楽し春スキー


港区スキー部の仲間二人
百沢スキー場から山頂を目指します

岩木山山頂

鳥海山の大斜面

鳳鳴ヒュッテ

  鳳鳴ヒュッテは、岩木山頂西側にある御倉石の下部に建つ避難小屋で、百沢コースと嶽コース(津軽岩木スカイライン8合目からのコース)の分岐点。この避難小屋は昭和39年(1964年)に起きた、秋田県の大館鳳鳴高校生4名の遭難 事故を機に建てたものです。山頂はここから10分。


鳥海山大斜面を滑る私

 

青森県・山行年表
昭和39年3月 田茂萢岳
昭和41年4月 田茂萢岳・大岳・井戸岳・赤倉岳・硫黄岳
昭和42年4月 田茂萢岳・大岳・井戸岳・赤倉岳・硫黄岳・石倉岳・高田大岳
昭和44年3月 大岳
昭和47年3月 岩木山
昭和48年3月 田茂萢岳
   
H22.10.10現在 6回

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